はせこうブログ

読んだ本、日常の体験から考えた内容を纏めていくブログです。宜しくお願いします。

「未来の働き方を考えよう」、了読

 ちきりんさんの最新刊、「未来の働き方を考えよう」を読み終えました。感想を一言で表すと「オレ、アウト!」です。この本にはこれから先、多くの人の働き方がどのように変化していくのかの予想が書いてあります。これから先定年はどんどん長引き、70、80まで働くことが予想されること、また著しい高齢化が進む先進国では革新的な製品やサービスは生まれなくなり、世界の主流は現途上国に移ることなどが主な予想の内容です。そして80まで働き続ける社会が現実になれば、新卒で入った会社で延々と働き続けることは現実的ではなく、40代で転職、または独立、または早期隠居モードになり、自身が望む人生を生きられるという旨が書かれています。また終身雇用というシステムが人から自分自身の望む人生を考える機会を奪っているとも述べています。

 

俺は大丈夫か?

 さて、本書は僕の頭をガツンと叩いてくれたと思います。僕はこの春に就職活動に取り組み、ラッキー?なことに希望する業界の大手から内定を頂けました。その瞬間僕が考えたことは「よし、これで人生安泰!」です。そして会社からTOEICと簿記を勉強するよう言われたので、それだけやっておけばいいや、と考えたのでした。本書はそんなおバカな学生を正気に戻してくれます。近年の学生の就職の傾向や、大企業を三年でやめる人たちのエピソードも交え、はたして大企業で頑張り続けることで何が手に入るのか。会社から要求されることばかりを唯々諾々とやって、他に何もしないとどうなってしまうのか考えさせくれます。

 

社会はどうなる?

 また個人的な環境の話だけではなく、前述の通り、これから先社会がどう変わっていくかも合わせて考えることができます。上記の通り、僕は内定をもらった時点で「やったー、僕勝ち組」と考えていたおバカさんなので、思考停止していましたが、これからもその会社が大手であり続けることはないし、つーか日本自体がかなり終わってる。仮に僕が80歳まで生きると2070年、その時僕は日本に住んでいるのか?僕が日本にしがみついていたとしても、子供や孫はとうに日本を見切り、他の国で暮らしていると思います。そんな老人しかいない、一国丸ごと老人ホームみたいな国で何をするのか。そういうことを考慮すればどこかで意識的に将来の選択をしなければならないでしょう。そして本書はそれを40代で行うべきとしています。これは僕にとって非常に同意できる考え方です。ちきりんさんは色々と実用的な観点から40代とおっしゃっていますが、僕には全く違う観点から40は第二の人生のスタートだと思っています。以前本川達雄さんの著書、「生物学的文明論」を読んだ時、生き物は平均して心臓が15億回鼓動すると寿命を迎えるよう設計されており、人間は約40歳で15億回を迎える。だから、40以降の人生は科学技術に生かされているサイボーグゾンビ状態なのだと学びました。だから40までは全力で生きて、40からはその時の状況を鑑みて、一番良さげな人生を選択しようと思っていました。本書を読み、その考えは一段と強くなりました。

 

これからどうする?

 僕より数年早く社会に出た先輩、同級生たちは早くも会社をやめたがっている人、やめた人がかなりの割合でいます。もったいないなーと思っていましたが、案外彼らは賢明かも知れません。ちきりん氏の他の本に「人生は、仕事、家族、趣味の中から二つを選ぶ」という旨の文章がありましたが、僕の思考停止せず、自分の将来の可能性についてしっかり考え、意識的に選択をしなければという思いを強くすることができました。とりあえず、会社という組織を相対的に考えられるように第二収入源をどうやって確保するか考えよう。

 

そんな感じ

 

未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる